まちづくり会社 株式会社まちみとラボでの活動について④
このコラムでは弊社代表・三上靖彦の社内外での活動について連載していきます!
今回はまちづくり会社の設立についてです。
まちづくり会社設立の機運の高まり
「まちづくり会社を設立しよう」。そんな気運が盛り上がったのは、平成25年の暮れに、中心市街地活性化協議会の運営委員会で、新しい事業主体としての組織づくりの提案があってからです。翌26年6月から「まちづくり会社」の協議が本格的に始まり、水戸商工会議所と共催でBIDやメインストリートプログラム、丸亀町商店街などについての勉強会を開催しました。平成27年3月に策定された中心市街地活性化ビジョンには「事業推進に係る民間主体の新たな組織等の検討」が盛り込まれました。
貪欲に学び、活かす
平成27年5月から水戸商工会議所の前会頭・和田祐之介さんとともに、組織の形と事業内容についての検討を始めました。社会起業家・木下斉さんの著書『稼ぐまちが地方を変える』は大いに参考になりました。磯崎寛也さんから「マルシェ・ド・ノエル」と言う素晴らしいイベントを主宰している女性チームの存在を知らされ、加藤明良さんの紹介で会いに行きました。一方で「リノベーションスクール」の水戸開催に向け、平松良崇さんを中心に実行委員会が立ち上がっていました。
これらの方々との議論や協議会の部会での検討により、新会社の骨格が固まりつつありましたが、水戸での「リノベーションスクール」のプレイベントとして平成27年暮れに開催された島田洋一さんと大島芳彦さんの講演は衝撃的でした。人口縮退時代のまちづくりの方向性について、目の覚めるような光を見ました。そこで平成28年の年明け早々、彼らが主催するまちづくり講座に申し込み書を送りました。毎週水曜日に銀座線の末広町まで出掛け、7月までの間に90分講義を50本くらい聴きました。都市問題から会社づくり、個別事業の組み立てや運営に至るまで、そのエッセンスの全てを新会社に注ぎ込むことにしました。
頼れる仲間の獲得と資金の確保
並行して仲間探しも進めました。馬場正尊さんの著書『エリアリノベーション』を参考に、外部との連携を重視し、コアの部分だけを押さえることとしました。水戸の若者たちと主体的にイベントを展開している『Mito kawaii project』代表の石田典惣さんと、グラフィックデザイナーで『あおぞらクラフト市』を主宰する甲高美徳さんが賛同してくれました。
それに先立つ同年2月に水戸商工会議所にて「まちづくり会社検討懇談会」が始まりました。正副会頭会議でも説明させて頂き、9月の常議員会で会議所としても出資頂けることが決まりました。
スタートアップ資金の確保も重要です。6月に櫻場誠二さんの紹介で水戸市の田尻充副市長に相談、「地方創生推進交付金」へのエントリーについて市の政策審議室や商工課の方々と協議を始めました。
命名、そして発足へ
10月には和田前会頭のご自宅で発起人会議を開催、社名はいくつかの案の中から、和田前会頭夫人の美恵子さん(故人)に選んで頂きました。そして11月1日、水戸の新しいまちづくり会社『まちみとラボ』が発足、12月には地方創生推進交付金の採択も決まり、12月8日に水戸のまちなかが一望できる京成百貨店9階の特別食堂にて、設立記念祝賀パーティを開催しました。